VMware Workstaion に BIG-IP Virtual Edition をインストール

はじめに

VMware Workstaion Pro 15 に、BIG-IP Virtual Edtion 16.1.X(以下、BIG-IP VE) の無料トライアル版をインストールする手順を紹介します。

BIG-IP VE とは

仮想環境用にソフトウェアで提供される BIG-IP で、物理アプライアンスと同様に、ロードバランス機能を提供します。
30日間の無料トライアルがあり、こちらのサイトからダウンロードできます。
無料トライアルの技術仕様は以下のとおりです。
サプ―トしているプラットフォーム[1]仕様に記載はありませんでしたが、VMware Workstation にもインストールは可能でした。仕様
VMware ESXi

最大スループット:1 Mbps

KVM

最低限必要なディスク容量:10 GB

Community Xen

最低限必要なメモリ:2 GB/vCPU

Microsoft Hyper-V

最小限必要なプロセッサ:最大 4 vCPU

Amazon Web Services

最大SSL VPNユーザー数:10

Microsoft Azure

DNS:1000 qps

OpenStack
Google Cloud Platform

無料トライアル版のダウンロード

上記のダウンロードサイトから、16.1.x_Virtual-Edition をクリックします。16.1x の部分は、任意の番号を選択してください。

BIGIP-16.1.x.ALL-vmware.ova をクリックします。

VMware Workstaion へのインポートと IP 設定

ダウンロードした BIGIP-16.1.x.ALL-vmware.ova を、VMware Workstaion にドラッグアンドドロップして、インポートします。
インポートした後は、仮想マシンを起動し、コンソールから以下のコマンドを使用して、 IP アドレスを付与します。[2]DHCP で IP を付与できる場合は、本設定は不要です。
なお、コンソールにアクセスするためのデフォルトのユーザー名/パスワードは、root/default になります。

modify sys global-settings mgmt-dhcp disabled
create sys management-ip 192.168.1.101/24
create sys management-route default gateway 192.168.1.2
save sys config base

modify sys global-settings mgmt-dhcp disabled コマンドは、mgmt インターフェースでデフォルトで有効になっている DHCP を無効化する設定です。本設定をせず、IP アドレスを設定しようとすると、以下のエラーが出力されますので、ご注意ください。

Conflicting configuration. Management-ip can't be deleted manually while DHCP is true. 
Within tmsh run 'modify sys global-settings mgmt-dhcp disabled' or 'modify sys global-settings mgmt-dhcp dhcpv6' before manually changing the management-ip.

ライセンスのアクティベーション

Chrome ブラウザ等を使って、設定した IP アドレスに HTTPS で接続します。
デフォルトのユーザー名/パスワードは、admin/(コンソールで設定した root のパスワード)になります。

Setup Utility が起動しているので「Next」をクリックします。
その後、License で「Activate」をクリックし、「Base Registration Key」を入力して、「Next」をクリックします。[3]「Base Registration Key」は、無料トライアルを申し込む際に、メールで受領します。

ライセンスのアクティベーションまで完了すると、BIG-IP VE を操作できるようになります。

以上

脚注

脚注
1仕様に記載はありませんでしたが、VMware Workstation にもインストールは可能でした。
2DHCP で IP を付与できる場合は、本設定は不要です。
3「Base Registration Key」は、無料トライアルを申し込む際に、メールで受領します。