はじめに
「参考書のサンプルコードが Python 3.7 で書かれている」 「昔作ったツールが、最新の Python だと動かない……」
プログラミングを学習したり、既存のプロジェクトを動かそうとしたりする際、「あえて古いバージョンの Python」 が必要になるケースは意外と多いものです。
この記事では、Python 3.7.9 を Windows 10 / 11 にインストールする手順を解説します。

本記事では、上記のリスクを理解した上で、特定のバージョン環境を構築したい方向けに、公式サイトから過去のバージョン(3.7.9)を入手し、インストールする手順を解説します。
- Python 公式サイトの奥にある「過去バージョン」の探し方
- 初心者が絶対につまずく「環境変数(PATH)」の設定
- pip を使ったライブラリのインストール確認
Python 3.7 インストーラーの入手方法
まずは Python の公式サイトから、インストーラーをダウンロードします。
ただし、トップページにある目立つ黄色いボタン(Download Python 3.12.x など)は押さないでください。それは「最新版」であり、今回インストールしたい「3.7」ではありません。
過去のリリース一覧(Downloads)への行き方
メニューの 「Downloads」 にマウスを合わせ、表示されるメニューから 「Windows」 をクリックします。
ページを少し下にスクロールすると、「Looking for a specific release?」(特定のリリースをお探しですか?)という一覧表があります。
リストをスクロールして 「Python 3.7.9 – Aug. 17, 2020」 を探し、右側の 「Download」 をクリックします。
※ リストが長いので、ブラウザの検索機能(Ctrl + F)で「3.7.9」と検索すると早く見つかります。
どれを選べばいい?(インストーラーの種類)
ダウンロードページ(Files 欄)には、似たような名前のファイルがたくさん並んでいて混乱するポイントです。
Windows 10 / 11(64bit版)を使用している場合、正解は以下のファイルです。
- これを選択: Windows x86-64 executable installer
- embeddable zip file
-
インストーラー形式ではなく、上級者向けの圧縮ファイルです。これを選ぶと設定が大変なので避けてください。
- x86 executable installer
-
これは「32bit 版」です。現在の PC はほぼ 64bit なので、「x86-64」を選びましょう。
クリックすると、python-3.7.9-amd64.exe というファイルのダウンロードが始まります。
インストール手順
ダウンロードしたインストーラー(python-3.7.9-amd64.exe)をダブルクリックして起動します。



ここで、マウスをクリックする手を一旦止めてください。 画面下部に、重要なチェックボックスがあります。
【必須】「Add Python 3.7 to PATH」にチェック
インストーラーが起動したら、一番下にある 「Add Python 3.7 to PATH」 というチェックボックスを必ずクリックしてチェックを入れてください。
- チェックを入れる: コマンドプロンプトで
pythonと打つだけで使えるようになります(便利) - チェックを忘れる: インストールしたのに「pythonなんてコマンドは知らない」と PC に怒られます(地獄)
初心者が「インストールできたはずなのに動かない!」と嘆く原因の 99% がこれです。 デフォルトではチェックが外れているので、必ず手動でチェックを入れてください。


インストールの実行と完了
「Add Python 3.7 to PATH」にチェックが入っていることを確認したら、真ん中の 「Install Now」 をクリックします。
インストールが始まりますので、数分待ちます。 (途中で「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と聞かれたら「はい」を押してください)
最後に 「Setup was successful」 と表示されれば、インストール完了です。「Close」を押して画面を閉じましょう。
インストール確認とパッケージ管理
最後に、Python が正しく認識されているか確認し、必要なライブラリをインストールしてみましょう。
コマンドプロンプトでバージョン確認
Windows のスタートメニューから 「コマンドプロンプト(cmd)」 を起動し、以下のコマンドを入力して Enter キーを押します。
python --version成功時の表示
Python 3.7.9このようにバージョン番号が表示されれば、インストールは成功し、PATH も正しく通っています。



もし既に別のバージョン(最新版など)がインストールされている場合、python コマンドはそちらを優先することがあります。 その場合は、Windows 用のランチャーコマンド py を使うと便利です。 py -3.7 --version と打てば、強制的に 3.7.9 を呼び出すことができます。
pip でライブラリを入れる(Pandas の例)
Python のパッケージ管理ツール pip を使って、データ分析ライブラリ「Pandas」をインストールしてみましょう。
pip install pandas(または py -3.7 -m pip install pandas)
コマンドを実行するとインストールが始まりますが、ここで一つ注意があります。 Python 3.7 は古いため、ライブラリも「Python 3.7 に対応していた最後のバージョン」が自動的に選ばれます。
- 最新の Python: Pandas 2.x 系(最新)が入る。
- Python 3.7: Pandas 1.3.5(3.7対応の最終版)などが入る。
「古い Python には古いライブラリが入る」という仕様を理解しておきましょう。
まとめ
本記事では、サポートが終了した Python 3.7.9 を Windows 10 / 11 にインストールする手順を解説しました。
- 入手方法: 公式サイトの奥にある「アーカイブ」から探す。
- 最重要: インストール時に 「Add to PATH」 を絶対に忘れない。
- リスク: セキュリティサポートが終了しているため、利用は「学習用」や「互換性維持」に限定する。
「参考書の通りに動かしたい」「古いコードを修正したい」という目的であれば、今回の手順で環境は整います。 ですが、もしこれから新しいアプリを作るのであれば、特段の理由がない限り Python 3.10 以降の新しいバージョン を使うことを強くおすすめします。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。


