はじめに
今やエンジニアにとって必須のツールとなった Visual Studio Code(VS Code) 非常に高機能で使いやすいエディタですが、Windows 環境で使用していると、特有のエラーやトラブルに遭遇することがあります。
特に、以下の2つの現象は「突然発生した!」「直し方がわからない」と相談されることが多いトラブルです。
- 更新時のエラー: 起動時に「アクセスが拒否されました」とポップアップが出る。
- 文字化け: Python などの実行結果(日本語)が正しく表示されない。
本記事では、このよくある2つのトラブルについて、「安全な対処法」 を解説します。
- 更新エラー(unins000.exe)をフォルダ権限の設定で解決する方法
- 自動更新を停止する回避策
- Python の文字化けを 環境変数(PYTHONIOENCODING)で直す方法
トラブル①: 更新時に「アクセス拒否(unins000.exe)」が出る
VS Code を起動した直後や使用中に、以下のようなエラーポップアップが繰り返し表示されることがあります。
症状
- エラー内容
-
C:\Users\USERNAME\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code\unins000.exe
コピー先のフォルダーにファイルを作成中にエラーが発生しました: アクセスが拒否されました。「インストールをキャンセル」を押しても、次回の起動時や自動更新のタイミングで再び同じエラーが表示されてしまいます。

原因
VS Code はデフォルトで「自動更新」が有効になっています。 更新プログラムが新しいファイルをインストールフォルダに書き込もうとした際、Windows のユーザー権限設定(パーミッション)の問題で書き込みがブロックされてしまうことが原因です。
対策 A(推奨): フォルダに変更権限を付与する
最も根本的な解決策です。VS Code のインストールフォルダに対して、書き込み権限を与えます。
以下のパス(フォルダ)へ移動します。
C:\Users\%USERNAME%\AppData\Local\Programs\※ %USERNAME% はご自身のユーザー名に読み替えてください。
Microsoft VS Code フォルダを 右クリック し、「プロパティ」 を選択します。
「セキュリティ」タブを開き、以下の手順で操作します。
- 「編集」 ボタンをクリックします。
- 「グループ名またはユーザー名」から 「Users」 を選択します。
- 下の「アクセス許可」欄で、「変更」 の 「許可」 にチェックを入れます。
- 「OK」をクリックして閉じます。
これで権限が付与され、次回の自動更新からエラーが出なくなります。
対策 B(回避策): 自動更新を無効化する
もし会社の PC などで権限変更が制限されている場合は、VS Code 側の自動更新を止めることでエラーを回避できます。
- VS Code を起動し、
Ctrl+,(カンマ) を押して設定を開きます。 - 検索ボックスに
update modeと入力します。 - 設定項目を
defaultからnoneに変更します。 - 再起動を促されるので、VS Code を再起動します。

⚠️ 注意 この設定を行うと、以後 VS Code は自動でアップデートされません。セキュリティ維持のため、定期的に手動で更新確認を行うか、権限がある時に手動インストールを行ってください。
トラブル②: Python の実行結果が文字化けする
Windows 版の VS Code で Python を学習し始めた際、最初にぶつかる壁がこの「文字化け」です。
症状
以下のような簡単なコードを実行した際、ターミナル(出力画面)の日本語部分が正しく表示されません。
print("こんにちは")▼ 出力結果(文字化けの例)
縺ォ縺。縺原因
Windows の標準的なコマンドプロンプト(ターミナル)は Shift-JIS(CP932)という文字コードで動いていますが、Python(VS Code)は UTF-8 で文字を出力しようとします。 この「送り手」と「受け手」の文字コードの不一致が、文字化けの原因です。
対策(推奨): 環境変数 PYTHONIOENCODING を設定する
ネット上には「Windows の設定で『ベータ: ワールドワイド言語サポートで Unicode UTF-8 を使用』にチェックを入れる」という解決策もありますが、これは推奨しません。 OS 全体の文字コードが変わってしまい、古い業務アプリや Cisco AnyConnect (VPN) などが起動しなくなる深刻な副作用があるためです。
代わりに、Python の動作だけを UTF-8 に固定する「環境変数」 を設定します。これなら他のアプリに影響を与えず安全です。設定手順は以下のとおりです。
Windows のスタートメニュー(検索)に「env」または「環境変数」と入力し、「システム環境変数の編集」 を開きます。
ウィンドウ右下の 「環境変数(N)…」 ボタンをクリックします。 画面上部の「(ユーザー名) のユーザー環境変数」にある 「新規(N)…」 をクリックします。
以下の通り入力し、「OK」をクリックします。
- 変数名:
PYTHONIOENCODING - 変数値:
utf-8
設定を反映させるため、VS Code を一度完全に終了して再起動します。
これで再度 Python を実行してみてください。文字化けが解消するはずです。
まとめ
本記事では、Windows 版 VS Code で頻発する「更新エラー」と「文字化け」について解説しました。
- トラブル①(更新エラー)
-
原因は 「フォルダの書き込み権限」 不足です。フォルダのセキュリティ設定を見直すことで解消します。
- トラブル②(文字化け)
-
原因は 「OS(Shift-JIS)と Python(UTF-8)の文字コード不一致」 です。OS の設定は変えず、環境変数 (
PYTHONIOENCODING) で対応するのが安全です。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。




