はじめに
「営業成績を上げたいなら、プレゼンスキルを磨け」 「流暢なトークでお客様を魅了しろ」
営業の世界では、長らくそう信じられてきました。しかし、最新のテクノロジーがその常識を覆しました。 今回紹介するのは、1万8000人の営業社員を AI(人工知能)で分析して導き出された事実をまとめた一冊、『AI 分析でわかった トップ5%セールスの習慣』(越川 慎司 著) です。
感情論一切なし。データが証明した「本当に売れる人の行動原理」を紹介します。
真実: プレゼンは「下手」でも構わない
本書で最も衝撃的なデータは、「トップ5%のセールスの多くは、実はプレゼンが苦手だと感じている」 という事実です。
| 項目 | 一般的なイメージ | AI 分析の事実(トップ5%) |
|---|---|---|
| 得意スキル | 流暢なプレゼン | 傾聴(ヒアリング) |
| 商談スタイル | こちらから説明する | 相手の話を引き出す |
| 顧客との関係 | 説得する相手 | 共感する相手 |
彼らは「上手に話す」ことよりも、「相手の話を聞く(傾聴)」ことにリソースを割いています。 流暢なトークで商品を売り込むのではなく、顧客の課題を聞き出し、信頼関係を築くことこそが成約への近道なのです。

「営業=トーク力」だと思っていたので、このデータには勇気づけられました。 プレゼンが苦手でも、「傾聴力(相手のニーズを聞く力)」さえあればトップになれる。 むしろ、喋りすぎて顧客を置き去りにするよりも、聞き役に徹して信頼を築くほうが、結果として成約率は上がるんですよね。口下手な人こそ、実は営業に向いているのかもしれません。
技術: 信頼を勝ち取る「頷き」と「メモ」の魔力
では、どうすれば「傾聴力」を高められるのでしょうか? AI が発見したトップ5%の共通点は、驚くほどシンプルな行動でした。
- 深く頷く(うなずく)
- その場でメモを取る
たったこれだけです。しかし、これには強力な心理効果があります。 「あなたの話を真剣に聞いています」「重要なこととして記録しています」というメッセージが視覚的に伝わり、顧客の心理的安全性を高めるのです。



頷きやメモなんて当たり前のこと…と思いきや、意外とできていない人が多いですよね。 実際にやってみると、相手がどんどん心を開いて、深い悩みまで話してくれるようになることが多いと感じます。
メンタル: トップ5%は「ストレス発散」がうまい
売れ続ける人は、メンタルの管理もプロフェッショナルです。 彼らはストレスを溜め込まず、自分なりの「発散方法(ルーティン)」を持っています。
- 95%の社員: ストレスを引きずり、パフォーマンスが落ちる。
- トップ5%: 運動、瞑想、趣味などで「意図的にリセット」する。
一時的に売上が上がっても、メンタルが潰れてしまっては意味がありません。「持続可能性(サステナビリティ)」こそがトップの条件です。



私自身、忙しいとついストレスケアを後回しにしがちでしたが、それは間違いだと気付きました。 ストレスが溜まった状態では、表情も険しくなり、顧客に良い印象を与えられませんよね。 「休息も仕事のうち」と捉え、自分の機嫌を自分で取れるようになることが、高いパフォーマンスを維持するコツなのだと学びました。
言葉: その一言が結果を変える
使う「言葉」にも、成果の差がはっきりと表れました。 AI による音声解析の結果、トップ5%とそれ以外の社員では、口癖が真逆だったのです。
| 使う人 | 口癖の傾向 | 具体例 | 影響 |
|---|---|---|---|
| 伸び悩む95% | ネガティブ | 「難しい」「無理」「できない」 | 思考停止、顧客の不安を煽る |
| トップ5% | ポジティブ | 「できる」「解決する」「大丈夫」 | 解決策の模索、安心感を与える |



言葉には、その人の思考そのものが表れますよね。 「難しい」と言った瞬間に脳は言い訳を探し始めますが、「どうすればできるか?」と言えば解決策を探し始めます。 些細な口癖の違いですが、それが積み重なって「信頼」や「結果」の大きな差になると思います。
まとめ
『AI 分析でわかった トップ5%セールスの習慣』が教えてくれるのは、トップセールスは特別な才能を持った超人ではないということです。
- プレゼンより「傾聴」を重視する。
- 「頷き」と「メモ」で信頼を作る。
- ポジティブな言葉を選び、ストレスを溜めない。
これらはすべて、今日から誰にでもできる「習慣」です。 まずは一つ、トップ5%の行動を真似ることから始めてみませんか?
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。









