【AWS】App Runner の新規受付停止と RDS Custom for Oracle 終了に伴う影響と代替移行戦略

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はじめに

クラウドインフラの選定において、マネージドサービスの利便性は非常に強力ですが、同時にサービスのライフサイクル管理(終了や移行)への対応も避けられません。2026331日、AWSApp RunnerRDS Custom for Oracleを含む、複数のサービスおよび機能の提供終了・メンテナンスモードへの移行計画を発表しました。

特にApp Runnerは新規受付停止が目前に迫っており、利用中または導入検討中の環境では早急な設計判断が求められます。本記事では、今回の発表の全容を整理し、インフラエンジニアがとるべき代替アーキテクチャへの移行戦略について解説します。

この記事でわかること
  • App Runner の新規受付停止とメンテナンス移行のスケジュール
  • RDS Custom for Oracle 等の終了(サンセット)に伴う影響
  • 移行先としての最有力候補とプロジェクトの進め方

App Runner からの代替アーキテクチャ検討

移行先の最有力候補: Amazon ECS on Fargate の特徴

App Runnerの新規受付停止に伴い、コンテナベースの Web アプリケーションを運用する上で最も現実的かつ強力な移行先となるのがAmazon ECSAWS Fargateの組み合わせです。

元々App Runnerは背後でECSFargateのインフラストラクチャを抽象化して提供していたマネージドサービスであるため、概念的な親和性が非常に高いという特徴があります。サーバーの基盤管理をAWSに任せつつ、コンテナの実行環境だけをトラフィックに応じてスケールさせるという要件であれば、まずはECS on Fargateへの移行を検討することをおすすめします。

ECS 移行によるメリットと運用上の留意点(デメリット)

ECSへアーキテクチャを変更する最大のメリットは、ネットワーク設計(VPCのサブネットやセキュリティグループ)やスケーリング戦略に対する細かな制御が可能になることです。これにより、よりセキュアな閉域網での運用や、複雑なエンタープライズ要件への対応が容易になります。

参考: AWS Service Availability Updates
“For customers affected by these changes, we’ve prepared comprehensive migration guides, and our support teams are ready to assist with your transition.”
(これらの変更の影響を受けるお客様向けに、包括的な移行ガイドをご用意しており、サポートチームが移行を支援する準備を整えています。)
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/03/aws-service-availability/

一方で運用上の留意点として、これまではApp Runnerが透過的に行っていたロードバランサー(ALB)のプロビジョニングや、ソースコードからの自動ビルド機構を自前で再構築する必要があります。 CloudFormationTerraformを用いたインフラコード管理(IaC)の手間は一時的に増えますが、環境全体の拡張性は飛躍的に向上するため、長期的な運用を見据えれば前向きなアーキテクチャ刷新につながります。

インフラ運用者目線での移行プロジェクトの進め方

現行リソースの棚卸しと現実的なタイムラインの策定

App Runnerの新規受付停止やRDS Custom for Oracleのサンセットが発表された今、インフラ管理者が最初に行うべきは現行環境の棚卸しです。

「どのシステムが、どのレベルで依存しているか」を確認し、事業への影響度が高い順に移行の優先順位をつけます。特にRDS Custom for Oracleのようなデータベース層の移行は、アプリケーション側の改修やデータ移行(データ移行ツールであるDMSの活用など)を伴うため、最低でも半年から1年規模のバッファを持たせた現実的なタイムラインを策定することが推奨されます。

コンテナ設計の最適化と CI/CD パイプラインの再構築

ECSFargateへ移行するフェーズは、単なる環境の「引っ越し」ではなく、アーキテクチャ全体を最適化する機会です。

このタイミングでコンテナイメージの軽量化を図るほか、これまで手動や簡易的なツールに頼っていたデプロイメントフローを見直し、GitHub ActionsCodePipelineを用いた本格的な CI/CD パイプラインを再構築することをおすすめします。

アーキテクチャ刷新のタイミングで CI/CD パイプラインを構築する際は、コンテナイメージの脆弱性をビルド時に自動検知する仕組みを組み込むことで、セキュリティレベルが向上します。

まとめ

  • App Runnerは 2026 年 4 月 30 日をもって新規受付を停止。コンテナ環境の代替としてはECS on Fargateへの移行が有力
  • RDS Custom for Oracle等は完全終了予定。標準の RDS や EC2 上へのデータベース移行など、再設計が必要
  • CI/CD パイプライン等のアーキテクチャ全体を見直す機会とすることが推奨される。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

主にインフラを得意とするエンジニアです。日々の業務で得た実践的なノウハウや、最新の脆弱性ニュースなどを備忘録を兼ねて発信しています。
同じエンジニアの方々の課題解決のヒントになれば嬉しいです。

[ Certs ] CCIE Lifetime Emeritus / VCAP-DCA ✒️ [ Life ] 技術書・ビジネス書愛好家📖 / 小・中学校で卓球コーチ👟

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