MariaDB は、オープンソースの関係データベース管理システムで、MySQL から派生したプロジェクトです。信頼性とパフォーマンスが高く評価されており、多くの開発者や企業に採用されています。今回は、Ubuntu 20.04 LTS に MariaDB をインストールし、簡単なサンプルデータを使って動作確認する方法をご紹介します。
MariaDB の導入
MariaDBのインストール
次のコマンドを実行して MariaDB をインストールします。
sudo apt update
sudo apt install mariadb-serverMariaDB のセキュリティ設定
以下のコマンドを実行して、MariaDB のセキュリティ設定を行います。
sudo mysql_secure_installation表示されるプロンプトに従って、パスワードポリシーを選択し、root ユーザーのパスワードを設定します。その他の質問には、セキュリティを向上させるために、基本的に “Y” を選択してください。
MariaDB サービスの確認
以下のコマンドで MariaDB サービスが有効かつ起動していることを確認します。
sudo systemctl status mariadbMariaDB の基本操作
MariaDB にログイン
次のコマンドで、MariaDB にログインします。
sudo mysql -u root -pパスワードプロンプトが表示されたら、先ほど設定した root ユーザーのパスワードを入力します。
サンプルデータベースとテーブルの作成
以下のコマンドを MariaDB プロンプトで実行して、サンプルデータベースとテーブルを作成します。
CREATE DATABASE sample_db;
USE sample_db;
CREATE TABLE sample_table (
id INT AUTO_INCREMENT PRIMARY KEY,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
age INT NOT NULL
);サンプルデータの挿入
以下のコマンドでサンプルデータを挿入します。
INSERT INTO sample_table (name, age) VALUES ('Alice', 30);
INSERT INTO sample_table (name, age) VALUES ('Bob', 25);
INSERT INTO sample_table (name, age) VALUES ('Charlie', 22);データの表示と動作確認
以下のコマンドでデータを表示し、動作確認を行います。
SELECT * FROM sample_table;カラム（または「列」）の追加
すでに作成した sample_table に性別データを追加するには、まずテーブルに gender 列を追加し、その後で性別データを挿入します。
gender 列を追加
以下のコマンドを MariaDB プロンプトで実行し、sample_table に gender 列を追加します。ここでは VARCHAR(10) 型としていますが、必要に応じて変更してください。
ALTER TABLE sample_table ADD gender VARCHAR(10);性別データを挿入
以下のコマンドで、先ほど追加した gender 列に性別データを挿入します。既存のデータに性別を追加するには、UPDATE クエリを使用します。
UPDATE sample_table SET gender='female' WHERE id=1;
UPDATE sample_table SET gender='male' WHERE id=2;
UPDATE sample_table SET gender='male' WHERE id=3;データの表示と動作確認
以下のコマンドでデータを表示し、性別データが正しく挿入されたことを確認します。
SELECT * FROM sample_table;レコード（または「行」）の追加
次に sample_table に、名前: ‘David’, 年齢: 28, 性別: ‘male’ という新しいデータを追加します。
INSERT INTO sample_table (name, age, gender) VALUES ('David', 28, 'male');データが正しく追加されたことを確認するには、以下のコマンドを実行します。
SELECT * FROM sample_table;レコード（または「行」）の削除
以下のコマンドは、sample_table から id が 5 のデータを削除します。
DELETE FROM sample_table WHERE id=5;以上
参考書籍
